« イカサマ注意 | トップページ | 22世紀の未来から来た子守用ロボット »

アルキメデスの原理

      Aruki

 ▼シラクサの王ヒエロン2世は、2人の宝石細工人を雇って純金の延べ棒から王冠を作らせた。ところが細工人が金の一部を銀とすり替え、懐に入れた、との疑惑が浮上する。

 ▼風呂に漬かったアルキメデスは湯船からあふれる湯にヒントを得て「水に沈めた物体はそれ自体と同じ体積の水を押しのける」という、かの原理を思いつき王冠に銀が混ざっていることを証明する(ジョニー・ボール著「数学の歴史物語 古代エジプトから現代まで」)。

 ▼アルキメデスも頭をひねる問題。「大仏が肩まで風呂に漬かるには何リットル湯が入る湯船が必要か」。奈良の東大寺に、江戸時代の数学「和算」を用いた問題が書かれた算額と呼ばれる絵馬が掲げられ観光客たちの人気を集めているという。

 ▼公益財団法人「日本数学検定協会」が3年前から奉納を始め解答を募っているそうで、優れていると認められた解答は同協会の公式ホームページで公開される。大仏の湯船については手足を伸ばして入った場合169万5千リットルが入るサイズとした解答が選ばれた。

 ▼アルキメデスの業績でもう一つ、有名なのが「てこの原理」だ。彼は「長いてこを与えられれば地球も動かせる」と言ったが人の体重などを計算して導いた必要なてこの長さは1万5800光年分。足場も要るので現実には無理である。

 ▼きのうの県内は12月としては異常な暖かさでいよいよ温暖化が心配になった。てこでも動かせそうにない難問の山を抱える地球だが解決の道はあると信じたい。風呂でもどこでもいい。みんなで考えれば大仏さまも驚く知恵が浮かぶかも。 【くろしお】

Sugaku


        「数学の歴史物語 古代エジプトから
        現代まで」 内容(「BOOK」データベースより)

     古代エジプトから現代までのさまざまな数学者を取り
     上げ、彼らが生み出した数学的内容とともに、その数学
     が生まれた時代背景、その数学がきっかけとなって起
     こった科学や技術の発展、後世への影響を説き明かし
     ています。文章は読みやすく、難しい数式はほとんどあ
     りません。歴史的に重要な図版やイラストを多数収録し
     ています。ことに16ページにわたるカラー口絵は、多く
     の読者を魅了することでしょう。数学や世界史に関心の
     ある読者はもちろん、面白い読み物を読みたいという一
     般読者にとって最良の一冊です。


トップレビュー

“本物の”数学者「イアン・スチュアート 絶賛」 投稿者:アホ・ロートル

※著者は、数学者ではない。なんら学位を持たないばかりか、スタンダップ・コメディアンだという。〈日本で言ったら北野武のようなものだろうか〉と(「訳者あとがき」)にはある。いわゆるアマチュア数学者である。それでも、(本書「はじめに」)、幼少のころから数学に多大な関心をもってきた様子が記される。

※後に、テレビ界に呼ばれBBCに出演し、さらにはコメディ番組、子ども向け番組のテレビ台本を書くようになる。人気が出て〈冠番組を持つとしたら何をやりたいかと聞かれて、即座に「数学の番組さ!」と答え〉、みんなを唖然とさせる。そうして、〈番組『シンク・オブ・ア・ナンバー』が始まり、その第1シリーズは英国映画テレビ芸術協会賞を受賞した〉という。

※そういう著者ならではの書籍と本書はいえる。そうとう数学的に深く突っ込んだ内容も示され(数式も出てく)るが、オモシロイ。コメディーを見聞きするようにとまでは言えないが、ユーモアを多分に感じる。そもそも、人々の数学への恐怖心を取り除くのが著者の執筆動機であり、数学は大海のようなもので、その奥深さと驚きを知ることを望んでいる。

※そして、数学の大海に一緒に飛び込むようにと著者は誘う。誘うにあたってアインシュタインの言葉を引用しもする。それは、〈7歳の子供に説明できなければ、本当に理解していることにはならない〉というものだ。いくらなんでも7歳には無理だと思うが、その心意気は伝わってくる。

Ti1


       「数学の歴史物語 古代エジプトから現代まで」
       『百聞は一見に如かず』 (珍念)拝読したい!

 

« イカサマ注意 | トップページ | 22世紀の未来から来た子守用ロボット »