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悍ましい、「ゲノム」編集技術

Siki


                  修行で神通力を身に付けた四人の兄弟が森で動物の
                  骨を見つける。十一世紀のインドの説話集『屍鬼(しき)
                  二十五話』の一つだ。一人が力を使って骨に合った肉を
                  作る。二人目は毛と皮を、三人目は体全体を生み出した。
                  姿を現したのはライオンだった


▼四人目の神通力は生命を与えることだ。力を使うと、猛獣が牙をむいた。<自分の創造者である四人に跳びかかって、彼らを殺してしまいました>。命の創造に関わる領域に、人が安易に踏み込めばどうなるのか。破滅の物語に見える

▼神通力に、発展著しい現代の技術が、重なるようだ。遺伝子を自在に改変できるゲノム編集技術を人の受精卵に適用し、双子の女児が生まれた。中国の研究者が、主張しているという

▼本当であるならば、遺伝子が書き換えられた人が生まれた初の例だが、越えてはいけない一線の向こうに踏み入ってしまった初の例かもしれない。中国国内からも、強い非難の声が上がっていることに、ほっとする

▼昔なら神の業にも思える技術が手の中にある。行使への誘惑は膨らんでくるだろう。ただ、それを思うまま使ったときに、どんな悲劇が起きるのか。われわれは正確に分かっていない

▼物語でいうならば、悲劇に見舞われたのは、四兄弟だけではない。ライオンの咆哮(ほうこう)もまた悲しみを帯びているだろう。一線を越えるのは、説話の世界にとどめたい。【中日春秋】

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             「ゲノム編集」
とは
             約31億塩基対あるヒトゲノムの特定の部位で
             外因性の遺伝子を追加・挿入、遺伝子変異を
             修除できる最新の遺伝子工学技術


「パンドラの箱」をこじ開ける、愚かさに、言葉もでない!

『屍鬼(しき)二十五話』 トップレビュー

高価ですが一度読んでほしい一冊 投稿者 macaot

※もうシチュエーションだけで興味津々な作品。
背負った死体が物語を聞かせてくる。一つ話し終わるたびに、その話の結論を死体は質問してくる。それに答えると死体は元の場所に戻ってしまう。また死体の場所まで戻り、根気よく死体を運びだすがまた死体から話を聞かされ・・・・・・・凄いですよね。

※話の中身もこれまた急展開(どっちかというと「超展開」)が多く、神のために自分を捧げてサクっと死ぬ・・のは当たり前みたいな。でも神の御加護ですぐ蘇ったり。一風変わった、神話に近い話という雰囲気。めちゃくちゃ面白いです。ぜひ一度読んでみてはどうでしょうか。

Ti1


  『百聞は一見に如かず』 

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