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奇妙な出会い

Photo            ウィルフレッド・オーウェン  (1893-1918) は、戦争詩人。
            あるいは塹壕の詩人として、20世紀のイギリス文学に
            独自の足跡を残した。第一次世界大戦で死んでいった
            多くの人々の死を目の前に見て彼らの死と生の意味を
            自分のそれに重ね合わせながら歌ったオーウェンの作
            品は、今でも世界中の人々の心を揺さぶり続けている。

  詩人の長田弘さんは、20世紀の忘れられない本を紹介した著書「私の二十世紀書店」の最後に、「奇妙な出会い」と題された英国人の詩を置いた

▼作者はウィルフレッド・オウエン。第1次世界大戦が終結したのは、ちょうど100年前のきょうだ。そのわずか1週間前、オウエンは25歳の若さで戦死した

▼「奇妙な出会い」は、そんな運命を予感したような内容だ。戦場を抜け出した詩人は地獄に行き、見知らぬ死者と親しく言葉を交わす

▼やがて相手は打ち明ける。「友よ、ぼくはきみが殺した敵だ。/暗闇のなかでも、ぼくにはきみだとわかった。昨日ぼくを/突き殺したときも、きみは同じ顰(しか)め面をしたね。/ぼくは身をかわそうとしたが、手が冷えていて、どうにもならなかった。/さあ、いっしょにねむろう…」

▼長田さんは、この詩を「果たされていない友愛への渇き」と評している。「戦争の世紀」だった20世紀の起点とも言われる第1次大戦では、戦闘員だけで約900万人が死亡した。毒ガスや戦車などの残虐な新兵器が投入された悲惨な塹壕(ざんごう)戦のさなか、オウエンは、銃を向け合う敵兵との友情を夢見ていたのだ

「ぼくはきみが殺した敵だ」。彼の墓には、この一節が刻まれているという。なぜ、この地上では武器を捨てて、穏やかに語り合えないのか。残念ながら、100年前に発せられた問いは、いまだに古びていない。  【卓上四季】

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            ウィルフレッド・オウエンの「奇妙な出会い」
            先ほど、熟読しました。余りの悲しさに涙が
            止まりません。『ごまめの歯ぎしり』なのだ!

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