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それでも人は働きたい! 全部が自動化された近未来が舞台のお仕事小説

 

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             読書案内


          西日本新聞オススメの本をご紹介

          技術の発達で、タクシーも警察も宅配サービス
          も、労働のほとんどがロボット任せの近未来。
          国民には厚生福祉省から「生活基本金」が支給
          され、働かなくてもそれなりに生活できる。国民
          は99%の働かない「消費者」と、1%の労働エ
          リート「生産者」で構成される。






●労働の必要はない時代だが、仕事をあっせんする職安の需要は健在。いろんな事情を抱えた消費者が仕事を求めて職安にやってくる、なんとも不思議なお仕事小説。猫が所長の職安で働く女性事務員、目黒の視点で物語は進んでいく。

●未来の職安が紹介する仕事はどれも一風変わっている。例えばインドにある日本料理店の飾りの店員。ロボットでは与えられない恐怖を売りにする中国マフィア。労働がロボット化されたとはいえ、人にしかできない仕事は残っているらしい。

●職員の大塚と目黒、職安に訪れる消費者とのやり取りには、笑いを誘うシーンも多い。斬新なテーマである一方、現代社会におけるさまざまな問題を風刺している。

●女性の社会進出、性的嗜好の受容、生活保護の不正受給。コミカルな語り口の中に、社会、政治、教育環境などへの切り込みがあり、読者の思考を促す奥深い作品である。

●働かなくても健康に文化的に最低限度の生活ができるとしたら、消費者と生産者のどちらを選ぶだろうか。他人と同じ生活を求めて生活基本金の制度ができたはずなのに、いざ同じになると次は「市民に労働の保証を」「生活基本品UP」といった消費者デモが起きる。

●生活の心配がなくなるなら一日中のんびり過ごしてもかまわない。それでも人は仕事を探す。あり得そうな未来の描写が妙にリアリティを持つので、この本を手にする読者はきっと今の自分の仕事が未来でどうなるかを考えることだろう。働くことの本質を考えさせられる一冊だ。

●本作は双葉社web文芸マガジン「カラフル」にも掲載されており、電子書籍化も決まっているが、ぜひ単行本を手にすることをおすすめする。内容はもちろんこだわりを感じる洗練された装丁、装画も楽しんでいただきたい。

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Akireru


     
       AIの進歩の光と影
       なんか変・・・?




 ショートショートと呼ばれる作品で知られるSF作家の星新一さんが1970年に発表した『声の網』はコンピューターのネットワーク化が進んだ世界を取り上げ、インターネット社会を予見したとして注目されている

※コンピューター群は電話網を使った便利なサービスを提供しながら、あらゆる情報や秘密を握り、人間を監視し、支配する。ビッグデータを解析して判断する人工知能(AI)と同じような機能を発揮し、人間の行動、精神を牛耳る

※AIの進歩は日進月歩で現代社会を大きく変えつつある。文学界でも、ショートショートの新人賞である星新一賞に昨年、AIが制作した作品が応募し、1次審査を通ったことが話題になった

◆一方、米国では、一般の人との会話で発達するAIがヒトラーを礼賛する発言をするようになり、実験が中止に追い込まれた

◆労働環境への影響も免れない。三菱総合研究所はAIの普及で2030年に日本の国内総生産が50兆円増える一方、雇用者数は240万人減るという試算をまとめた。人間に代わって機械が工場の作業や一般事務をこなすようになるのが原因という

◆多くの人々が職と収入を失うことになれば、つくり出された膨大な商品をだれが購入するのだろうか。AIの進歩がもたらす未来に悍ましさを感じる。

 手塚治虫の名作 (0 U-18は知っていた) 

 コンピュータが診察し、コンピュータが手術をする。そんな巨大ハイテク病院を制御するメイン・コンピュータ《ブレイン》がある日突然、入院患者を人質にとって反乱を起こした。「ワタシハビョウキデス。ブラック・ジャックヲ ツレテキナサイ」呼ばれて駆け付けたB・Jはコンピュータの手術をはじめる。 



<未来職安>      (0 U-18は知っていた)
読者の皆さまへ『百聞は一見に如かず』 (o^-^o)

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