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『モダン』!(^^)!

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           美術小説の旗手、原田マハさんの『モダン』は
                       ニューヨーク近代美術館(MoMA)を舞台にし
                       た短編集。『中断された展覧会の記憶』は、福島
                       県内に貸し出された米国の画家アンドリュー・ワ
                      イエスの名画『クリスティーナの世界』が東日本
                       大震災に遭遇するという物語だ







▼原発事故の影響を心配する館長に米国籍の日本人職員が絵の「救出」を命じられる。絵の引き揚げに否定的な職員に館長はこんな言葉を吐く。「日本人は誰も逃げ出さない。誰も怒らず、声も上げない。電力会社も、日本政府も、誰も謝罪もしなければ、詳しい説明もない。まったくどうなってるんだ、日本って国は」

▼あの時、仙台市周辺でも、各国の大使館員らが避難のために自国民を呼び集めていた。帰国を待つ母国の家族たちは館長と同じような思いを抱いただろう

▼しかし、あの頃を思い返すと、作中の館長にこう言いたくなる。「逃げ出したくないわけではない。怒りもあれば、声も上げたい。ただ、当惑の中でやらなければいけないことばかりだった」と

▼この名画の福島への貸し出しはなく、物語は全くのフィクション。だが、そう感じさせないリアルな感覚が登場人物たちの言葉ににじむ。あの時、私たちが抱いた怒りや当惑、安寧への渇望は今も続いている。【河北春秋】

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Annai


         このコラム『百聞は一見に如かず』






『モダン』原田マハの傑作短編集  トップカスタマーレビュー

投稿者 でんちゅう

 原田マハさんでないと書けない短編集だと思います。マティスとピカソ、偉大な芸術家の絵画に息を吹き込み、物語を語らせた辺り、プロだなと思う。どの短編も読みやすく、またカッコよく書かれてあり、アートの素晴らしさを伝えている。読み終わった後、パソコン等で実際の名画を鑑賞する楽しみも大きいです。ひとつの絵画に実に多くのドラマや感じ方があるものと思う。

投稿者 汲平

 MoMAに関わる短編5編をおさめる作品集。3.11で被災した福島から取り戻されたワイエスのクリスティーナ。友人を9.11で失い、自らもMoMAを去るローラ。工業デザインをアートにまで高めながら、解任された初代館長アルフレッド。どの話も挫折を抱えている。それでもクリスティーナは福島へ戻るだろう。

 ローラは上司がオーガナイズしたピカソ・マティス展に感動し、アルフレッドをリスペクトする女性が工業デザイナーとなり、彼は閉館間際のピカソの前に芸術を遺す。挫折を超え前へ向かう姿が美しい。クリスティーナの後ろ姿の様に。 (o^-^o)

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