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「高雅だ」

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  ピアノに命を吹き込んだ人だと言われる。生んだ作品は気高くみやびであり、「高雅だ」といった最高の礼賛を評論家たちは試みてきた。作曲家ショパンに贈られる賛辞は時を経ても尽きることがない

▼銭形平次を世に送り出した作家、野村胡堂は熱狂的だった。ピアノの魂と一体になった無二の人がショパンであり、作品の「完成感と高貴なる甘美さ」が国を超え、時を超えて愛されるのだと書いた

▼その「完成感と甘美さ」が平昌から振りまかれた。スポーツと芸術、両方の魂をリンクに連れてきたようだ。ショパンのバラード第1番に乗り羽生結弦選手が氷上の舞台に戻ってきた

▼フリーも圧巻だった。楽器に張りわたす「弦」に例えるべきか。細い、しかし強い。金から金へ、結ぶ物語をさわやかに完成させた。ずっとその背を追ってきた宇野昌磨選手と握手を交わすと表彰台の一番高いところへジャンプしてみせた

▼驚異的なスコアを出しては、自ら塗り替える。それを「壁の先には壁しかない」と表現し、「しんどい、けど楽しい」と言う。そうして限界を乗り越えていくジャンプが多くの心を射抜くのか。曲に乗る姿に息をのみ、歓喜したのはファンだけではないはずだ

しなやかな羽生物語は描かれ続け、語り継がれることだろう。先ほどの野村胡堂は筆名「あらえびす」でショパンの才について、こう書いた。「ピアノという楽器がある限り、人類の至宝として伝わるであろう」。フィギュアという競技がある限り-である。【日報抄】

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Monndocoro

      


       このコラム『言い得て妙』
       『恐れ入谷の鬼子母神』






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