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7月の霹靂(へきれき)

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 小学生の頃、7月といえばブール開きと夏休みの始まりで、とても待ち遠しいつきだった。
その後、夏期講習その他で楽しみは半減し、会社勤めを始めたら長い休みとも無縁となり、7月は〝夏の一部〟に格下げされた。

 それでも元々夏が好きなので、依然として好きではあったが、もはや特別な月ではなくなった。しかし五年前、2012年の7月に大事件が起きて、それ以来、7月は私の運命の月となった。

 大事件というのは、当時働いていた社員食堂の主任が突然休職することになり、私が後任を担ったのである。実はその数年前から食堂にはさまざまな問題があって、全面的に改革しない限り閉鎖される恐れがあると、私もスタッフも危機感を抱いていた。

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 千載一遇のチャンス!私はメニューを全部作り変え、お客さんの意見を取り入れ、数日間ですべてを変えた。変えるのは簡単だが、高いレデルでそれを維持するのは難しい。新しい食堂が潤滑に動くまでの3カ月間は人生で一番頑張ったと思う。

今同じことをやれと言われても無理だと思う。何しろダイエットしたわけでないのに、気が付けば激やせしていたのだ。

 翌年の春、幸運にも松本清張賞を受賞し、私の生活は一変した。しかし、どんなに忙しくても、あの3か月に比べれば何でもない。今日までずっと、あの夏の体験が支えてくれた。

 最近は否定的文脈で語られることも多いけだど、人間には成功体験が必要だとしみじみ思う。それを支えに乗り越えられる困難は、必ずあるのだから。

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        珍念、感動しました!





:食堂のおばちゃん 内容紹介

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               ここは佃の大通りに面した「はじめ食堂」。昼は定食屋、夜は
       居酒屋を兼ねており、姑の一子と嫁の二三 が仲良く店を切
       り盛りをしている。夫婦のすれ違い、跡とり問題仕事の悩み
       いろいろ大変なこともあるけれど、財布に優しい「はじめ食
       堂」で、美味しい料理を頂けば明日の元気がわいてくる! 元・
       食堂のおばちゃんが描く、涙あり、笑いありの心温まる物語。



トップカスタマーレビュー

続編希望   投稿者  ねこ    

 この作家さんのエッセイをたまたま読んで面白かったので、初めて小説も読んでみました。ほのぼのとした感じでありながら、主人公のおばちゃんの鋭い人生観やツッコみが面白かったです。あと、出てくる料理が本当においしそうで、読みながらお腹が減りました。続編を読んで見たいです。

食堂にまつわるあれこれ、食欲を増進させる人情話  投稿者  便所掃除2号

 大して期待もせずに購入。書き出しの滑らかな文面に、好感が持てました。出てくる人、エピソード、それぞれにええ感じで、まとまりの良い人情話を楽しませてもらいました。食堂が舞台であるだけに、料理をつくる際の描写があり、「作ってみたい」「食べてみたい」という気持ちを禁じ得ませんでした(笑)

 人生を大きく左右されるような「深いィィィィ」話ではありませんが、口当たりのよい連作短編集です。

楽しく美味しかった  投稿者  ちゃむ 

 美味しい食べ物描写はただひたすらに楽しい。適度な人情と適度な切なさで「町の食堂」の雰囲気が楽しい。ほんわかほっこり満腹の幸せ


 これ以上は『蛇足』   ( ^ω^)おっおっおっ

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