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あな

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 「にちようびの あさ、なにも することがなかったので、ひろしは、あなを ほりはじめた」と書き出す絵本『あな』(福音館書店)詩人の谷川俊太郎さんの作品で、イラストレーターの和田誠さんの絵があたたかい。まだ子どもが幼い頃、せがまれて何度も読み聞かせた思い出がある

◆穴を掘る少年に、母親や友達が「なに やってるの?」と問いかけても、「あな ほってるのさ」「さあね」とはぐらかすばかり。ページをめくるたび、穴はどんどん深くなっていく

◆同じ穴でも、こちらは「穴の開け方」が問題になっている。岩盤規制にドリルで立ち向かったと政府が胸を張る「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題である。「行政がゆがめられた」と訴えていた前川喜平前文科事務次官が、今度は国会で「背景に官邸の動きがあった」と証言した

◆政府側は、総理のご意向文書を「発言した記憶はない」と否定し、参考人も「加計ありきは虚構」と口をそろえ、水掛け論に終わった。疑惑の核心である安倍晋三首相が不在のままでは、どうにもじれったい

◆絵本で少年は完成した穴の底から空を見上げた後、すっかり元通りに埋め戻す。何も残らなくとも、少年の充実と成長が感じられ、余韻が心地良い。ぽっかりと空いた疑惑の穴の方は、さっさと埋め戻してなかったことに…、では通るまい。【有明抄】

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      このコラム『言い得て妙』 素晴らしい!






珍念の脳裏に(芥川龍之介の短編小説「藪の中」)が思い浮かぶ。

 ある山陰の藪の中で男の遺体が見つかった。関係者の証言によると、被疑者の多襄丸が男の妻を手籠めにし、男が死亡し、多襄丸と妻が逃げた点は共通する。しかし肝心の「男を殺したのは誰か」は異なる。多襄丸と妻は各々自分が殺したと証言し、男(の死霊)は自殺だと言う。真相はまさに藪の中である。

 一つの事実でも人の心理により解釈が異なることがあり、本当の所(真実)は誰にもわからない、というのが本作品のテーマである。なお構成も、関係者の証言を軸にした法廷のやり取りを思わせるもので、他作品とは異質である

 「藪の中」は、3人の供述を併記した時点で終わります。事件の真相は藪の中。読者には語られません。「藪の中」で芥川が描きたかったのは、謎解きではなくて、瞳の中に宿った一瞬の炎ではないかと思いました。(*´ェ`*)

谷川俊太郎絵本『あな』福音館書店 出版社からの紹介

日曜日の朝、何もすることがなかったので、ひろしは穴を掘りはじめた。誰のものでもない、自分だけの穴……。子どもも大人も引き込んでしまう世界です。

トップカスタマーレビュー

彼はなぜあなを掘るのか。  投稿者  いもむしごんたろう 

 地面が不思議だから。体を動かしたいから。楽しそうだから。世界が作れそうだから。おそらく全ての理由が正しい。理由は一つではない。一見不可解な行為に見えるが、大人の遊びも基本的には変わらない。他人から見れば無駄なことが多いのだ。穴を掘るひろしに対する周囲のまなざしが温かい。へとへとになるまで努力したものはまさに「自分自身」である。私達はこうやって自分自身の存在を確認する。最後に、ひろしがあなを埋めるのは、気持ちが十分に満たされ、これまで以上に大きくなったから。

最高にシュールな世界! 父親にお勧めです投稿者  セルバ

 淡々と進んでいく物語。絵本と言うよりは哲学書のようです。我家の2歳児は何が面白いのか何度も読んでとせがみます。どちらかというと、お父さんが読み聞かせるのにいい本だと思います。大人もはまる考えさせる本です。

 とにかく谷川さんと和田さんのコンビが素晴らしく、絵本として子供だけが読むのはもったいないです。是非、大人に読んでもらいたいと思います。

今日も、珍念のコメントは『支離滅裂』  ┐( ̄ヘ ̄)┌ フゥゥ~

 

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