« 髪を切る | トップページ | 他人の目 »

ジェラルド・カーティスさん

Daigisi


               ジェラルド・カーティスさんは知日派の米国人政治学者。


                  衆院大分2区の選挙に密着した調査を土台にして1971
                  年に出版した『代議士の誕生』は当時話題を集めた。
                  10年ほど前にお会いした。その時の言葉がよみがえる




▼「日本には小選挙区制がなじまないのではないか」。選挙制度の改正で現在の小選挙区比例代表並立制が実施されたのは96年の衆院選から。既に定着した感のある制度に疑問を投げ掛けたのには驚いた

▼制度の導入には賛否両論があった。推進論者は米国や英国のように政権交代可能な二大政党の時代が訪れると説き、近代的民主主義国家にふさわしい制度だと強調した。だが、反対論も根強かった

▼政党の得票率と獲得議席数の乖離(かいり)が生じて「死に票」が増える。民意を反映すべき選挙で、それは妥当か。カーティスさんは日本人の政治意識に照らし、もろ手を挙げて小選挙区制に賛成できなかったらしい

▼政党は小選挙区に1人だけ公認候補を立てる。必然的に党首脳の影響力が強まり、候補者は公認を得るためにトップの顔色をうかがうようになる。「一強多弱」の政治状況では、政権与党におごりが生まれやすい

▼きのう組織犯罪処罰法改正案が衆院で可決された。経過を振り返ると、与党が数の力で押し切る場面があった。小選挙区制の影響がにじむ。これから審議は参院へ移る。「良識の府」らしい熟議が望まれる。【天鐘】


・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

 402

         このコラム『的を射る』 座布団10枚差し上げます!






ジェラルド・カーティス『代議士の誕生』

商品の説明 内容紹介 日経BPクラシックス 第5弾(「2009年版まえがき」から)

私は40年前、博士論文執筆のため大分県に住んで、日本の草の根民主主義はどう機能しているのか、与党・自民党の政治家は選挙をどう勝ち抜いているのかを研究した。 具体的には、顕微鏡的なアプローチで一人の政治家、佐藤文生の選挙キャンペーンを分析して、日本の社会構造、法体系、政治文化の伝統、経済環境などが選挙戦略にどう影響しているのかを探って、『代議士の誕生』を書いた。

トップカスタマーレビュー

政治家の行動原理がよくわかる良書    投稿者  まつひろ
 
◆著者は本書の主人公ともいえる新人立候補者の佐藤文生氏の家に一年近い期間居候し、佐藤氏がどのような戦略で票を集めていたのかを詳細に記録している。本書は、フィールドワークの傑作と言われているが、その詳細な記述には驚くばかりである。今であればこれだけ自分の陣営の手の内を見せるようなことはできないだろう。

◆本書は、半世紀も前に上梓された本であり、情報としては古いものである。選挙区は中選挙区から小選挙区比例代表並立制になり、農業従事者や自営業者の減少など当時とは状況が大きく異なってきている。しかしながら、代議士がどのような考えで選挙に臨んでいたのかを知る一級の史料であることには今後も変わりないだろう。

日本の選挙についての実証的研究  投稿者  Micheal Waltz

◆良き古き自民党の選挙戦略についての実証的研究であり、著者の出世作。県会議員を十数年勤め、国会議員になるために佐藤代議士が行った選挙戦術を及び日本の政治風土を分かりやすく、かつ、詳細に研究した非情に興味深い本です。

◆こういう本が、アメリカ人の、それも大学院生によって書かれていること自体がおどろきというか、おそろしいというか、恐怖を覚えるような本です。反対に、日本で、日本の選挙についてこれほどフィールドワーク的に入り込んだ本はないと思います。

◆また、翻訳がすばらしく、とても読みやすい。社会が変化してしまった現在にとって、必ずしも有効な選挙レポートというわけではありませんが、その研究方法及び視点というのは新鮮でした。アメリカの奥深さを感じてしまいました。是非、一読してほしい良書です。

Kora


        これ以上は『蛇足』なのだ・・・・・

« 髪を切る | トップページ | 他人の目 »