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悪魔の一服

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                芥川龍之介の小説に、「煙草(たばこ)と悪魔」がある。
               16世紀、宣教師を装って来日した悪魔が暇をもて余して
               畑を耕す。通りかかった牛商人に「作物の名を当てたら畑
               を譲る」と約束する








▼牛商人は一計を案じ、牛を畑に入れて、作物を踏み荒らす。たまりかねた悪魔は「何で俺の煙草畑を…」と口走る。賭けは悪魔の負けに終わったが、芥川の解説がふるっている。<国内で煙草は急速に普及し、悪魔の失敗も、一面成功を伴っている>。煙草を広めるのは悪魔の狙いでもあった

▼愛煙家の芥川は煙草をよく知っていた。たしなむ人には心を和ませ魅力的に見えても、嫌う人には悪魔の一服に映る。それでも、他人の煙を吸って健康を害する受動喫煙までは想像できなかったに違いない

▼厚生労働省が、居酒屋や焼き鳥屋なども原則禁煙とする方針を固めた。紫煙のない飲み屋なんて、と思う人もいるかもしれないが、受動喫煙と肺がんや心疾患との因果関係を裏付ける論文は数多い。やむを得まい

▼専用の喫煙室を設ければ例外を認めるという。建物の構造や費用面で設置が難しいとの声も聞くが、無理と決め込んで諦めては元のもくあみ。何とか知恵を絞るしかない

▼原則禁煙の背景には、来る東京五輪に対する国際機関の要請がある。五輪が異論封じの錦の御旗みたいで印象は良くない。でも、ここで煙害を減らせないようでは悪魔にも笑われる。【卓上四季】

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     このコラム『起承転結』素晴らしい!


「煙草と悪魔」商品の説明 =内容紹介

 大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「新思潮」[1916(大正5)年]初出時の表題は「煙草 西川英次郎氏に献ず」。短編集「煙草と悪魔」[新潮社、1917(大正6)年]に収録。フランシス・ザヴィエルについてきた悪魔は、布教が進まず切支丹の信者のいない日本ですることがなく「伊留満」に化けて、煙草畑の園芸をして暇を潰す。結果、日本で煙草が普及する。

トップカスタマーレビュー

煙のような話  投稿者  雷助   

 愛煙家の著者がこの様な話を執筆されたことに興味を覚えました。もやもやした感じから始まり、話の大きな展開もなく、もやもやした感じで終わりました。

知る人ぞ知る、芥川の名作  投稿者  iwaik3 
 
 名作というより奇作だろうか。精神病的体験が、混乱したような冷静なような不思議な文体で語られている。一般に統合失調症では少ないとされている視覚症状の記述が多く、精神病理学的にも興味深い。

hijiki 投稿者  Amazon カスタマーヒジキ

 やはり芥川龍之介は当時の古今東西の文学をみにつけた 天才のように思える 

o(*^▽^*)o 最後の(オチ)が素晴らしい。 投稿者 珍念

 「煙草と悪魔」興味のある方は是非、お読み下さい。 芥川龍之介の摩訶不思議な、筆致の魅力に感動しました。 これ以上は『蛇足』!

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