« 「日本資本主義の父」 渋沢栄一 | トップページ | 「森友学園」 »

「自然の造形の妙」

     Kt


  カタツムリの殻は、いつもピカピカしている。じめじめした場所で暮らしているのに、実に清潔である

▼カタツムリの殻の表面には、とてつもなく細かい凹凸がある。だから油汚れが付いても油と殻の表面の間に水が入り込んで、油を浮かせてしまう。そんなカタツムリの殻の構造から、汚れにくく掃除のしやすいタイルが生まれたそうだ

▼大きな羽音を立てずに飛び、獲物を仕留めるフクロウの羽を参考にしたら、新幹線のパンタグラフの騒音が、三割以上も減った。先端にギザギザがある蚊の針をまねたら、刺す痛みが少ない注射針が生まれた(石田秀輝ほか著『地球が教える奇跡の技術』)

▼そういう「自然の造形の妙」から教わった発明品の中でも、これは歴史的傑作の一つだろう。このほど日本化学会の化学遺産に指定された、おなじみの蚊取り線香である

▼上山英一郎(一八六二~一九四三年)が最初に作った蚊取り線香は細い棒だった。四十分ほどしか持たないから、安眠などできぬ。苦心する英一郎に「渦巻き型なら:」と勧めたのは、妻ゆき。蛇がとぐろを巻いているのを見て、形を思いついたと伝えられる

▼物理学者・寺田寅彦は<科学者になるには自然を恋人としなければならない。自然はやはりその恋人にのみ真心を打明けるものである>と説いたが、あの絶妙な渦巻きもまた、自然の真心の形なのだろう。【中日春秋】

...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。..




            Gijyutu_2






    『地球が教える奇跡の技術』 商品の説明 著者について

    東北大学大学院環境科学研究科教授。1953年生まれ。INAX技術統括部空間デザイン研究所所長などを経て 現職。専門は地質・鉱物学をベースとした材料科学。1997年から「人と地球を考えた新しいものつくり」を提唱。多くの実戦経験をもとに、『自然のすごさを賢く活かす』ものつくりのパラダイムシフト実現に国内外で積極的に活動している。2005年9月にはネイチャーテック研究会を発足、あたらしいものつくりの研究・啓発活動も開始した。(共同執筆者:新しい暮らしとテクノロジーを考える委員会 古川柳蔵・エクベリ聡子・菊地辰徳・大西梨沙)

トップカスタマーレビュー

想像力が広がります!   投稿者  チャチャチャ

 環境、エコ関連の本を読むと、「これダメ」「あれもダメ」と言われているようで淋しい気持ちになるのですが、この本はわくわくさせてくれる一冊です!エコに関心がない人にもおススメ。とっても楽しく読めます。水がいらないお風呂、ぜひ入ってみたい!我慢のエコ生活ではなく、こんな素敵で想像力豊かなエコ生活が広がっていくといいですね。

Q&Aが読みやすい  投稿者  chocoholic

 先ず松本零士さんが表紙を描いているのにびっくりしました。環境問題に関する素朴な疑問や、聞いたことのなかったけど、タイトル通り地球/自然から学ぶ「ネイチャー・テクノロジー」について等、とても分かりやすく書いていました。Q&A式になっているので、自分が興味がある質問だけも読めるし、全体を通して読んでも、すんなり入ってきました。最後の「八景島コミューン」は、想像したことのない世界でおもしろく、これからのライフスタイルについて考えさせられました。

我慢ではないエコ  投稿者  露伴ちゃん

 これまでに読んだ環境の本は、荒んだ暗い未来と人類の環境負荷の大きさばかりを取り上げており、後ろめたさを駆り立て我慢・節約やエコ商品の購入を促すものがほとんどであった。しかし、この本では、環境問題の解決は我慢やエコ商品の購入ではなく、ライフスタイルを変える必要性があるということをわかりやすく説明している。

 しかも、そのライフスタイルはひもじい生活ではなく、楽しく心豊かな生活であり、将来に希望と興奮さえ感じることができた。メーカーなどの企業は、是非この本を読み、わくわくする生活を実現可能にするネイチャーテクノロジーを学んでほしい。

Anim1588_2
            珍念のコメントは『蛇足』



« 「日本資本主義の父」 渋沢栄一 | トップページ | 「森友学園」 »