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「感謝」

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       「カロリーを控える」「間食しない」「2階窓閉める」…。
       妻の実家の食器棚に、覚書の付せんがペタペタと貼
       られていた。今月85歳になった義父は身体の衰えと
       ともに、認知症と診断されるほどではないが最近、物
       忘れがひどくなった。聞けば食事の度、夫婦で覚書を
       目に入れ、肝に銘じているという





▼<ああ、長生きするということは、全く面倒くさいことだ。耳だけじゃない。眼(め)も悪い。(中略)なのに私はまだ生きている。「まったく、しつこいねェ」>(佐藤愛子著「九十歳。何がめでたい」より)

▼「老い」とどう向き合うか? 直木賞作家は同書で説く。<人間は「のんびりしよう」なんて考えてはダメだということが、九十歳を過ぎてようやくわかりました>

▼高齢ドライバーによる交通事故が相次いでいる。義父は5年前に運転免許証を返納。事故を起こす心配はないが、外出もめっきり減り、口数も少なくなった。「年寄りはハンドルを握るな」的な風潮に押されるまま、生活の足を失った心情にも寄り添いたい

▼同書は、こうもつづる。<「文明の進歩」は我々の暮しを豊かにしたかもしれないが、それと引き替えにかつて我々の中にあった謙虚さや感謝や我慢などの精神力を摩滅させて行く>

▼食器棚には「感謝」と書いた紙もあった。これこそ長寿社会を生き抜くキーワードかもしれない。【忙人寸語】

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「九十歳。何がめでたい」 商品の説明 「いちいちうるせえ」の喝でファン激増

 大正12年生まれ、92歳の大作家。その最新エッセイ集が、高年齢層から若年層まで世代を超えた共感を集め、大ヒット中だ。「本の元になった雑誌連載のきっかけは、2014年のインタビューでした。そのとき先生は小説『晩鐘』を書き上げ、断筆宣言をなさった。それは、もう書き尽くしたという思いと、長年の執筆による指の痛みが理由でした。しかし、それでもどうしても書いていただきたいと何度も先生に執筆のお願いに伺い、最後は、90歳を超えて感じる時代とのズレについてならば……と半ばヤケクソで(笑)、快諾していただけました」(担当編集者の橘高真也さん)

 エッセイには、動作音が静かになって接近に気付けない自転車、よくわからないスマホ、犬や子供の立てる騒音に苛立つ人たち、いたずら電話など、多彩な事象に憤り、嘆く著者の姿が描かれている。基調をなすのは、「いちいちうるせえ」の精神だ。

 〈イチャモンつけ〉には定評のある著者も呆れる、些末なことを気にする人の多さ。この言葉は、多くの人が言葉にできなかった心情を言い当てたのだろう。インターネットで共感の輪が広がり、さらに読者層が広がったという。

 原稿はすべて手書き。「満身創痍の体にムチ打って、毎回、万年筆で何度も何度も手を入れて綴ってくださいました。おかげで、92歳の今だからこそ書ける、新たな代表作が生まれたと思います」(橘高さん)

トップカスタマーレビュー

めげずに生きていく覚悟   投稿者  ロビーナ

 『九十歳。何がめでたい』というタイトルは、女性週刊誌の連載を頼まれたときに佐藤さんの頭にひらめいたという。タイトル通り、竹を割ったように明快なエッセイ集だ。とりわけ心に残った言葉は〔たとえ後悔し苦悩する日が来たとしても、それに負けずに、そこを人生のターニングポイントにして、めげずに生きていく覚悟。

 それさえしっかり身につけていれば、何があっても怖くない。私はそんなふうに生きて来た。そうして今の、九十二歳の私がある〕宮本武蔵の名言「我、事において後悔せず」を思いだした。〔ああ、長生きするということは、全く面倒くさいことだ。耳だけじゃない。眼も悪い。始終、涙が滲み出て眼尻目頭のジクジクが止らない。膝からは時々力が脱けてよろめく。脳ミソも減ってきた。

 そのうち歯も抜けるだろう。なのに私はまだ生きている〕人のこともビシバシ斬るけど自分のことも、思いっきり笑いとばして、嘆いてもグチっても怒っても佐藤さんはカラッと明るい。どんより落ちこんだりクヨクヨ悩んだりするのがバカバカしくなって、元気と勇気がわいてくる本。

人生初のエッセイ集は私にエネルギーをくれました。  投稿者  Amazon カスタマー

 恥ずかしながら告白します。40になる今に至るまで、エッセイをほとんど読んだことがありませんでした。そんな私がこの本を読もうと思ったのは、女性週刊誌で瀬戸内寂聴さんと辻村深月さんがこの本をベタ褒めしていたから。瀬戸内さんはもう何度もゲラゲラ笑った、と語り、辻村さんはこんな風になりたい、と書いていました。辻村さんは好きな作家ですし、瀬戸内さんがそこまで言うのなら、と思って読んでみました。

 私の倍以上生きているのに、佐藤愛子さんはなんてお元気!四方八方に興味のアンテナを張り巡らせて、どんな人間にも愛情と怒りのエネルギーを向けます。もう歳だし、とか、明日も早いし、とか、だんだんと億劫になってくるのは仕方のないこと、と思っていましたが、これじゃあいけないと反省しました。

 とにかく今は、こんな人がいたのか、と驚いて、興奮しています。もう半世紀以上も第一線で活躍されている高名な作家の方ですが、私はこれからがスタート。
きっかけを与えてくれた瀬戸内さん、辻村さんにも感謝です。





Fuku 
     

     何人か寄り集まり、話をしていて笑えないのはつらい。
     真面目な話し合いでも一区切りつけて笑いたい。
     ずっとピリピリしていては気疲れもする。






◆「笑いは話にちょっと添える薬味ではない。話の味をよくする酒である。いや、笑いは話そのものであり、私たちは笑いたいために話すことさえある-」と、俳優で演出家の芥川比呂志さん(故人)は随筆に書いている。

◆笑うことは健康にいい。脳の働きが活性化され、血行促進、筋力アップにもなるという。何より気持ちがプラス志向になる。 これ以上は『蛇足』!

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