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事なかれ体質

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       「3・11」を踏まえながら、ストーリーの前史にはない
       設定らしい。大ヒット中の映画「シン・ゴジラ」のことだ。
       見始めれば単なる怪獣映画の枠を超える映画だと分かる。












 ▼多少のネタバレをお許しいただきたい。巨大不明生物に襲われた東京で、逆流した川が津波のように船や車を押し流し、マチはがれきの海となる。異常な放射線値が観測され、避難の車の渋滞が続く。映画は3・11のような想定外の災厄に首都が襲われた時、社会はどう対応できるかを、戦後日本が積み残してきた問題を踏まえながら描いている。

 ▼登場する政治家や官僚は早口でまくし立てるが、法律論ばかりで対応は進まない。国難を前に踊る会議はコメディーのようだ。「疎開をさせるということは、その人の生活を奪うってことだ。簡単に言わないでほしいなあ」というせりふもある。実際の避難の過酷さに立ち会った人はどう感じるか。

 ▼映画は原発事故の遠因となった日本社会の先送り、事なかれ体質も批判しているのだろう。現実の政治に二度目の失敗は許されない。映画としての見応えは十分。ゴジラの圧倒的な破壊はカタルシスも感じさせる。見れば語り合いたくなる映画だ。(あぶくま抄)

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         日本社会の先送り、事なかれ体質
         で、誰が責任を取るのか・・・・・・・?
         武士道精神は何処に・・・・・・・・・・?
         『忘却は愚か者の結論なり』・・・・・!






映画短評  風刺に笑い、散りばめられた愛にむせび泣く  中山 治美  

 ★★★★★

 ◆痛快だ。戦後日本を総括する皮肉の効いたセリフの数々。絵空事だからと街ごとぶっ壊しても問題ナシ!核兵器使用もOK!とするハリウッド大作へのアンチテーゼに。それを実力派俳優から、小規模ながら`15年を彩った『ローリング』らの俳優陣、映画監督までを引っ張り出し日本映画界総力戦で挑んでいる構図に心踊る。

 ◆中でもゴジラの存在を警告する生物学者に故・岡本喜八監督とは。遺稿『アンドロイド』は、”隕石の当て逃げ事件で核が一斉に誘発。地球の人口の3分の2が吹っ飛んだ”というSFコメディだった。こうした細部の仕掛けが深い余韻を与え、何度でも繰り返し見てその愛を確かめたくなる。とてつもない怪作の誕生だ。

 主役はあくまでも日本政府  くれい響 

 ★★★★★

 ◆劇伴が流れぬまま、冒頭から専門用語満載なスピーディーな会話劇が延々続く。その後、鷺巣詩郎と伊福部昭の劇伴が交互に流れ、完全に庵野秀明総監督の策略にハマっていく。イーオンでのレッスン成果を発揮するエロい石原さとみや、限りなく小池百合子に近い余貴美子の防衛大臣、原一男、犬童一心、緒方明の学者トリオなど、インパクトあるキャラも登場するが、主役はあくまでも日本政府であり、フルCGゴジラも気にならない。

 ◆平成『ガメラ』シリーズの呪縛に囚われるなか、震災を経た今こそできた災害対策シュミレーションであり、ゼーレばりの会議映画。例によって賛否分かれるだろうが、ハリウッド版への回答としては十分に成功だろう。

 ★★★★★

 ゴジラとエヴァを繋いで、日本の希望を新世代に託す成長の物語 
 清水 節

 ◆出現のひねりに舌を巻き、畳みかける緻密な画に昂ぶり、新奇性あふれる攻防に瞠目して、新世代の可能性に希望を託す国民的映画に涙が滲んだ。無謬性の神話が招く最悪の事態。だが結束して対処せんとする日本的美徳。未曾有の災厄をモチーフに娯楽映画に変換した本多猪四郎の『ゴジラ』を3.11後Ver.にアップデートする。

 ◆岡本喜八の反骨の魂を父に、ウルトラ世代の映像的記憶を血流に、エヴァという果実を経て、『太陽を盗んだ男』の聖地を最終決戦拠点とし、怪獣映画を日本土着の<危機管理エンターテインメント>に昇華。物量で圧するハリウッドに対しても、知恵と不眠不休で「この国はまだまだやれる」ことを庵野秀明は証明してみせた

 これ以上は【蛇足】 モジモジ(。_。*)))

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