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「わすれな草」

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 わが家の狭い庭に咲いたアネモネを見ていると、どういう訳か「わすれな草をあなたに」の歌が浮かんできた。木下龍太郎が作詞したこの歌は、労音や歌声喫茶で人気になり、梓みちよや倍賞千恵子、菅原洋一らによってヒットした。アネモネとは何の関係もないが「わすれな草」という花の名が強く印象に残っている。

 ▼この花は日本各地に群生しているので、在来種と思われがちだが、れっきとした外来種。明治時代に園芸業者がヨーロッパから輸入し、1905年に植物学者川上滝弥が「勿忘草(わすれなぐさ)」と名付けた。命名にはドイツ民話として伝わる悲話が隠されている。

 ▼騎士ルドルフはある日、恋人ベルタとドナウ川のほとりを歩いているときかれんな草花を見つけた。それをベルタに贈ろうと足元の悪い川辺に降り、花を手折ったそのとき川に転落。やっとの思いで花を岸辺に投げ上げたが、ルドルフは「わたしを忘れないで」と叫びながら大河にのまれていった。ベルタはそれを墓前に植え、一生自身の髪に飾り続けたという。

 ▼この話をウィルヘルム・アレントが詩にし、上田敏が「わすれな草」というタイトルで「流れの岸のひともとは、美空の色の水浅葱(みずあさぎ)、波ことごとく口づけし…」と訳し、1905年『海潮音』に収録した。

 ▼4月は花の季節。華やかに彩られた花ばかりという印象もあるが、このような悲恋の物語を秘めた花もある。 【水鉄砲】

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 花言葉(はなことば)は、象徴的な意味を持たせるため植物に与えられる言葉で、一般に「バラの花言葉は愛情」のように植物と単語の組み合わせで示される。日本では、主に西欧起源のものを核として様々なバリエーションがあり、花をつけるものだけでなく、草や樹木にも花言葉が考えられている。花詞とも表記される。

Photo_3    ダリア ハミルトン  

   花言葉:華麗・優雅・威厳・感謝。 
拙い〝珍念〟のブログを、ご覧
   いただき、感謝しています・・・・

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