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書き出し

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  書き出しは、難しい。「国境の長いトンネルを抜けると…」のように光景描写で始めるか、心情吐露で始めるか。「吾輩は猫である」と一人称でいくか、「メロスは激怒した」のように三人称にするか。そこには、書き手の覚悟が潜んでいる

▼作家の中村邦生さんは古今の名作の第一段落を吟味した『書き出しは誘惑する』(岩波書店)で記している。<書き出しとは、脈どころであり、ツボである。丁寧に触診すれば作品の心臓部の働きを感じとることができるであろう>

▼では、この一文はどうだろうか。<震災前に描いてきたエネルギー戦略は白紙から見直す。原発依存を可能な限り低減する。(原発事故で)被災された方々の心の痛みにしっかりと向き合い、寄り添い、福島の復興・再生を全力で成し遂げる>。これは、政府の「エネルギー基本計画(案)」の書き出しだ

▼だが、先日閣議で最終決定された「計画」で第一段落はこう変えられていた。<我が国は、エネルギー源の中心となっている化石燃料に乏しく、その大宗(たいそう)を海外からの輸入に頼るという根本的な脆弱(ぜいじゃく)性を抱えており…国内外の状況の変化に大きな影響を受けやすい構造を有している>

▼これら二つの書き出しのどちらに、未来に向けたエネルギー政策の脈動を感じるか。事故への反省と再生への覚悟がにじむか

▼これは単なる文章術の問題ではない。【中日春秋】

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『書き出しは誘惑する』? 言い得て妙(いいえてみょう)・・・・
かく言う〝珍念〟の<書き出し>は『言わぬが花』なのだ \( ^∇^)/θ☆ わ~い!

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